消息

D・キッサンのお知らせ用ブログです。

4巻出ました!

ご無沙汰しております「神作家・紫式部のありえない日々」4巻が無事発売となりました〜!表紙なんですが、担当さんから「大河をきっかけに手に取ってくれる方がいると思うので、式部を美人に描いてください!!」と言われ、なんか、そんな感じに見えるように頑張りました。うっすらチークとリップを入れました。いや、ちょっとチーク濃すぎたかも。

私はシスターフッドというか、女性の連帯が好きなので、今回はやっぱり、式部が姉のように慕っていた女性の話が描けたのが嬉しかったです。私も同人やってた頃のことを思い出しました。大学時代ゲームの二次創作に没頭しており、それがめちゃめちゃ楽しくて、オリジナルで漫画描いてる人の気がしれないわ〜と思っていた、稚拙で愚かでもある記憶です(何それ)楽しんでいただけると嬉しいです。よろしくお願い致します!

 

<読んだ本>

1969年に発行されたものの復刊です。紫式部がどんな作品、史実、経験から影響を受けて『源氏物語』を執筆したか、というのを式部の人生を織り交ぜつつ解説してあります。当時の他の物語や日記(作者が女性のもの)も平行して論じられていて面白かったです。

こちらも紫式部のプロフィールと『源氏物語』について考察されている本です。『源氏物語』内で一回だけ出てくるキャラ、何度も出てくるキャラなどについても考察されていて面白い視点だなと思いました。確かに『源氏物語』キャラめっちゃ多いので「あのキャラここで出そう」とか「アイツまたここで使えるな」とか思いながら書いてたのかなと考えると楽しいですね(笑)

彰子さまのこと、もうちょっとちゃんと調べよう〜と思って読みました。いや〜彰子さまは歳をとるにつれ強くなっていくんやね…!どこまで漫画で描けるかわからないですけど、彰子さまは魅力的に描いていきたいな。

漫画で金峯山の事件を描いてから、伊周兄弟のこと知りたいなと思って読みました。この本がまた良くて、伊周兄弟だけじゃなくて道長や他公卿たちとの確執などもしっかり描かれているので、メモ取りながら読んでたら読み終えるのにすごく時間がかかってしまいました…。でもこれは読んでよかった!伊周はプライド高い嫌われ者のインテリお兄ちゃん、隆家は愛嬌があって何かやらかしても周りから愛されている弟くんって感じです。

映画が素晴らしかったので原作を読みました。こちらもよかった。映画を思い出してグズグズ泣きながら読みました。トットちゃんこと黒柳徹子さんは(この本の中では)割と裕福な家庭で育っていて、舞台となっているトモエ学園もお金に余裕のある、でも一般の学校では受け入れ難い子達(発達や身体に障害がある)が集められた学校なんだろうなと思います。そんな子供達が生き生きと生活して喜びを享受している描写が印象的でした。同時にこれが現代で必ずしも浸透していない(詳しくはわからないので私の憶測ですが)事が悲しくなりました。私も姪っ子が誕生して、その成長を間近で見るようになってから「子供はみんな健やかに生きてほしい〜〜〜!!!」と思うようになったので、この本に出てくる校長先生みたいな意志を持った人が、それを実現できる社会(頑張っている教育者の方が報われる世界)になっていってほしいなと思いました。

めっちゃ豪華な『源氏物語』アンソロジー!いろんな話があって楽しかったんですが、永井紗耶子さんだけ赤染衛門が主人公のお話になってます。私が『源氏物語』アンソロにお呼ばれしたら明石の君×紫の上の愛憎入り混じった濃厚な百合描きたいでーす!!

コンビニで働いている時だけ真人間のように生きていられると実感している女性のお話。面白かった〜!!途中で婚活目当ての男性がそのコンビニにバイトに入ってきて、少女漫画だったらハピエンになるやつだな…と思ったけど、まあそうはいかないんですよね。少しの恐怖と爽快感が混じるようなラストだったんですが、私はすごく好きです。

こちらは推しを推している時だけ生きている実感が持てている女子高生の話。文体が若いというか、エモさがあってちょっと読んでて恥ずかしなと思ってたら、著者さんは二十歳くらいにこれを書いてらっしゃることがわかって、二十歳でこの視点と表現力はすごいなと思いました。金原ひとみさんの後書きもすごく良かったです。

このまま連載が続けば伊勢大輔を出すことになるだろうと思って、彼女の歌集を読みました。どちらかというと晩年の歌が多くて、かなり長い間彰子に仕えたのだと思います。神職の家系で、お父さんは新嘗祭の祭司などもこなして、かつ歌人としても有名だったらしいです。こういうキャラにしたいな〜っていうのはうっすら考えているので、紫式部とのやりとりも漫画で描けるといいな!

有名なエピソードしか知らなかったので、恥ずかしながら今更…読みました(もっと早く読んどくべき)割と道長礼賛な内容。俊賢について知りたかったんですが、あんまり載ってなかったなあ。長寿なお爺さんたちの会話で成り立っているのが面白いところですね。

 

今月の頭にあった漫画家さんの事件で、かなり落ち込んでしまって、本当に気分が悪かったりしたんですがようやく落ち着いてきました。私も過去、自分の作品は自分でしか守れないと思った経験があるので、今回の件はかなりショックでした。あの編集部の声明も、書いてある通り先生がお優しい方だったのだとしたら、先生は編集部を味方ではないと判断し、見限ったのではないでしょうか。だから個人で声を上げざるをえないところまで追い詰められていたのだと思います。この件に関しては第三者による検証をきちんとして頂いて、何が起こっていたのかを明確にしていただきたいと強く思っています。

あと、本当に、これから活躍するであろう作家さんたちに理不尽な目にあって欲しくないんだよ〜〜〜!!!私もデビューした頃は「こういうもんなのか?」と耐えてたけど、いやっ、やっぱあれは不当な扱いだよな!!?と思うことが多々あったので…。事件にならないと改善されない社会も嫌だけど、今現在、目に見えて声を上げる人たちがたくさんいるので、改善されるべきだと思います。